【セパレーション】
♦セパレーションの目的
セパレーションとは、延伸させた青いゴム(セパレーティングモジュール)を歯間に挿入し、復元力によって歯間を広げることです。
矯正治療において、バンドを歯に装着する際は、歯間にバンドの厚み分のスペースを必要とします。
スペースを作るということは、ごくわずかですが、歯を動かすことになるので、それに伴う痛みがでる場合があります。
この痛みは個人差が大きく「ほとんど痛みがなかった」という方、「何もしなくても痛かった」という方もいらっしゃいます。
通常の矯正歯科治療では、0.5~1ミリ動かすのに約1ヶ月という時間をかけてゆっくり動かしますが、青いゴムを使ったセパレーションでは、直径5ミリのゴムの伸縮性を利用し、数日~1週間で歯間を調整しようとするため痛みが強いのです。
特に多いのが、セパレーションをしている歯でかたい物が痛くて噛めないというものですが、ほとんどの方が数日程度で痛みが落ち着きます。
痛みがある場合は、かたい食べ物や粘度の高い食べ物を避けていただくことをおすすめします。
矯正治療には痛みが付きものですが、歯の動きとともに口腔内の環境も変わっていきますし、多くは慣れてきます。
1週間ほどすると歯と歯の間にスペースができ、青いゴムが緩くなってきます。(人によってはゴムが取れます)
これは青いゴムにより、歯が移動し、スペースができたためです。
このスペースを利用し、バンドを装着します。
青いゴムは飲み込んでしまっても、時間が経てば自然に体外へ排出されます。
青いゴムが入っている部分は汚れが溜まりやすいため、歯磨きも丁寧に行っていただきます。
♦セパレーティングモジュール装着の流れ
①フロスや機械で歯間部の清掃を行います。
②専用のプライヤーを使用し、青いゴム(セパレーティングモジュール)を歯間に挿入します。
【バンド】
セパレーションによってできた歯と歯のスペースを利用して、奥歯にバンド(金属製の輪っか)をセットします。
当院では、バンドにワイヤーを通すチューブが溶接されたタイプを使用するため、より強固です。
♦バンドの目的
①大臼歯を強力な固定源として利用し、効率的に歯を移動させます。
②バンドをセットすることにより、装置脱離のトラブルが起きにくくなります。
バンドは歯に指輪をしたような状態で歯の周囲を覆うため、他の装置よりも接触面積が大きく矯正装置が外れにくいというメリットがあります。
被せ物(銀歯やセラミックなど)の歯に装置をセットする場合や、噛みしめることが多い奥歯は装置が外れやすいため、バンドを使用します。
③バンドを用いた矯正装置を使用する場合
急速拡大装置やリンガルアーチなどの装置を使用する場合、装置をお口の中で固定するためにバンドを用います。
♦バンド装着の流れ
①青いゴムを除去し、歯間の清掃を行います。
②バンドの試適をし、サイズ選定を行います。(歯にピッタリあうものを探し、いくつか合わせていきます)
③バンドの内側に歯科用セメントを塗布します。
④バンドをセットします。
⑤余分なセメントを拭き取ります。
⑥照射器でセメントを硬化させます。
装着してすぐは、モノが挟まったような違和感、多少の痛みが生じることがありますが、次第に慣れていきます。
~初めての方へ~
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そのため患者さんの「人生の分岐点」という意識で臨んでいます。